知的障害の子とボドゲを遊んでみる 78

ミスター(息子)のステータス
7歳(小学校二年)
文字…部分的に書ける、読める。
計数…1から順に指を折ればできる。但し20以上は怪しい。
計算…できない(算数の授業はとりあえず数字の書き取り)
会話…語彙が足りない、が、部分的に通じる。

●ラビリンス

本来前回やるべきゲームだったのに、欠品が発覚してできなかった一品。
欠品分を補って頂けたので改めてプレイ。
7×7のマスの内、予め16マスはボードに固定されているタイルがある。
残りの33マスにタイルを敷き詰め、残り1枚の場外にあるタイルをいずれかの矢印から差し込み、
タイルを押し出すことで迷路の道を繋げて財宝にたどり着くゲーム。
本来は手札12枚から好きな財宝を選んで取りながら進めるゲームだが、
手札という部分が難しいので、山札を作ってそこから一枚めくり、
先に5枚の財宝取ったら勝ち、とした。
ルールはなんとか飲み込めたご様子。

★観察できた内容
第一回はそもそも迷路がよく分からない様子だった。
正確にはゴールがどこにあるかわからない様子だった。
なるほど、ということで財宝カードと一致するものが必ずある、ということを教えたところ、
財宝に向かって進むということは理解が出来たようだ。
次にタイルを差し込むという動作が分からない。
これもボードにそれなりの大きさかつ黄色い矢印があるので、
黄色い場所からならどこから差し込んでも良いよ、という言い方をしたら飲み込めた。
難しかったのは手番に出来ることが
1.タイルを差し込む
2.自駒が動く
これだけなのだが、1はやってもやらなくても良いし、
自駒も好きなだけ進んで良いし、進まなくても良い。
やってもやらなくても良い、というのは実は自閉症児には大変ハードルが高い。
基本のルーチンが2択なので、やるか、やらないか。
やってもやらなくても良い、はやる、やらないを含め3択になってしまう。
なので、ある程度は助言をすることとした。
今回からだんだん躓いたところでヘルプコールを出してもらうことにした。
ある程度ゲームになれてくると、壁を無視したい欲求にかられてくる。
ここ最近はズルはよくない、ということを重点的に指導しているので、
壁無視はもちろん厳しく指摘。
都合のよいタイルの配置にならないとき、今度は矢印ではなく真ん中から差し込もうとしたので、
そちらも厳しくチェック。
このゲームか、今回からの現象かなのはわからないが、
厳しく対応(ズルをするならパパがゲームを降りる旨を伝える)をしても、
ズルをしないから続けたい、という謝罪があったことが大きな変化。
心情的にショートカット、結果を求めることだけに注力してしまうのは分かるので、
それ以上はあまり追求しない。
ゲームに対する欲求、執着が大きくなっていることが大変喜ばしい。
集中してからも普通に強かった。実は普通に迷路に対する閃き強いんじゃあないか?

●かたろーぐ

こちらは定番神経衰弱。俺の中ではゲームというより
プレゼン能力強化キットとなっている。
そしてそれは川口さんの狙ったことの一つなのではないかと思っている。
いやそれもまたゲームか。

★観察できた内容
ミスターの石置きから。ただし消防車に石置きをするので、
俺が消防車のランキングをするといういつもと逆パターンになった。
ミスターの傾向として、自分のランキングと意図を合わせて欲しい、という欲求がある。
いやこれそういうゲームだから至極真っ当なことなんだけど、それが口に出てしまうのが残念か。
なので石置くときにランキング順に置いてと指摘してしまう。これも残念。
残念だけど、好みを合わせてハートを沢山ゲットしようという意図には合致してるので
なんとも言いづらい。
申し訳ないと思いつつも、ミスターの石置きの意図と俺のランキングはずらさせて頂いた。
それでもプレゼンについてのズレはできるだけなくそうということで、
自分の中のランキングは出来る限り固定化して臨むことにした。
逆手番になって、俺が石を置く順になると、今度は石を置いて欲しいところを指定する。
そしてその意図にそぐえない旨を伝えるとしくしく泣き出す。
泣くくらい辛いならやっぱしやめようか、というと食いつく。
分かるんだよな-きっちり意図を合わすんだったら石置きから指定すりゃ
そら合致するわな、というのは。ミスターなりに考えてる。よく考えてる。ある意味戦術だ。
でもそれはカンニングに極めて近しい行為なので、肯定はしない。
そのまま淡々と続けて、プレゼンだけしっかり覚えてもらうこととした。
これらが次回以降に活きてくれれば最高。

●カヤナック

釣りゲーム。ボードに敷く付属の紙が尽きたので本日より裏紙を使用w

★観察できた内容
やはり最初にやったときに島単位で移動するというのを教えてしまったのが尾を引いている、
未だに穴の上を移動する、が苦手。
欲求としてはできるだけ沢山穴開けたいし、釣りがしたい。
ちょっとアプローチを間違えたかな、と最近とみに思う。
本来は
熊の目→移動
ピッケルの目→穴開け
魚の目→釣り
星→上記3種のどれかを選択して実施
なのでゲーム3から入るとそれぞれのダイスの目の手番待ちに我慢できなくなる。
そりゃ穴開けたらすぐ釣りたいよな。
このへんを改善するのか、あるいはしないで続けるのかが今後の課題。

ヨミヤスミとボドゲ対談に行ってきた話

5月のラスト週末はまたしても上京して買い付け(これがメイン)およびボドゲってきた。
まず初日は調布にあるヨミヤスミにて
21時のレトロボードゲーム その2” 億万長者ゲームの回
に参加。レポートは店主シャクライさんがまとめたhttp://bit.ly/2xjCpEpにあるので大幅に割愛。
個人的にむちゃくちゃ思い入れのあるゲームだったので、開催およびプレイ出来ただけで大喜び。
1位取れなかったけど、自宅にもあるので機会あればまたやりたい。

して、日曜日はすごろくや店主の丸田さんと、ボドゲ療育の松本先生がおしゃべりする
「対談:ボードゲーム×教育#3 〜コミュニケーション〜」に参加。
http://sgrk.blog53.fc2.com/blog-entry-4054.html
イベント概要については上記WEBを参照されたし。

第一回に参加できなかったのがずっと心残りで、しかしボドゲ療育は一周聞いたし
どうしたもんかなーとおもっていたのだけども、すごろくやさんからの熱心なサジェストに負け?て
参加してみることとした。

対談というからずっと話聞いているんかなとおもったら案外そうでもなく、
むしろボドゲ体験からこれはこういう意図でした、みたいな話にひっかけて
コミュニケーションについて論じる、みたいな展開になったのが意外だったし、
聞きたいけど聞けてなかったこととかも聞けて興味深い会になった。

まずやったのがヒトトイロ
お題に対して思いつく単語を手番の人が宣言し、
全員がその単語でイメージできる色カードを伏せておき、
最後に答え合わせして5問のお題で全員の色が全て一致したら全員勝利な協力ゲーム。

kurumariさんで以前やったので、なんとなくルールは把握済み。
前回やったときはキャベツ太郎を緑でイメージするか黄緑でイメージするかで
全問正解を逃したので、今回ははっきりさせようと試みる…も
お題が「首都」だったので、いきなりテンパる。
うーん、首都、東京、小池百合子?で緑を期待して小池百合子コール。
(黄緑は最初の選別で除外されていたので緑採用となった。)
結果は地方出身の方が紫を置いてしまったので全問正解は逃してしまうが、
これはこれでミスターとのやりとりに一役買いそうだとおもったので購入候補に。

ヒトトイロを遊んだあとにはそもそものコミュニケーションという言葉についての話から。
コミュニケーションとは直接的でない情報を元に如何にやりとりができているか、
ボードゲームで果たしてコミュニケーションは上達するのか、というテーマで対談。
松本先生の話は大体今までの療育を通して、またミスターとのやりとりを通して感じてきたことと一致。
丸田さんの仰っていたゲーム性についてはちょこっと首を傾げる、
というか「ゲーム性」という単語にとても嫌悪感があるんだなと今更ながら再認識。
ただし、丸田さんが言っていた「ゲームとは選択肢の中でその人自身の発明があること」
というのは改めて大切にしておきたい認識とも思った。
発明を促進するためにゲームのレベル分けがあり、プレイヤーのレベル分けがあったりするので、
その発明を損なわないようにするのが提供する側の役目だな、と。

2ゲーム目はやんちゃ牧場
自分の手前にリバーシブルなカード(動物/小屋)を5枚置き、
手番になったらダイスを振って出目の動物を小屋に入れる(カードを裏返す)か
他の人の小屋の動物を予想し、当たって居れば小屋から動物を出す。
自分の手前5匹の動物がすべて小屋に入ったら勝利

自分対他者(というまとまり)から自分対それぞれの個人となるきっかけを掴むのに良いゲームかも。
先生曰くこっから交渉ゲームに入っていくそうな。ミスターともやっていいかもとおもったが、
そもそもマンツーマンでやっているので、
もう少し協力ゲームに対する意識が醸成されてからかなあ、と。

率直な感想は今までやってきたことの反復が7割だったので、
わざわざ旅費払って聞く内容かと言われると微妙だったけども、
ゲームそのものよりは対談というとっかかりでゲームに対する別の視点が持てたのが新鮮だった。