知的障害の子とボドゲを遊んでみる 134

ミスター(息子)のステータス
7歳(小学校二年)
文字…部分的に書ける、読める。
計数…1から順に指を折ればできる。但し20以上は怪しい。
計算…できない(さんすうドリルのおかげか、数えることについて抵抗はなくなってきた。)
会話…語彙が足りない、が、部分的に通じる。

まずはさんすうドリルの話。
数量比較のドリルをやっているのだが、
単元8から難易度が跳ね上がった。
というのも、それまで10までの数量比較だったのが、
突然20までの数になって親子困惑。
どういう困惑かをばらして書いておきたい。

自閉症+知的障害というセッティングなので、
a.10までの数が数えられる
b.11以上の数が数えられる。
c.10+1が数えられる。
d.11+1の数が数えられる
e.2と3の比較ができる
f.12と13の比較ができる。
g.○より大きい数、が言える
h.○より小さい数、が言える
a~hまでの一つ一つにものすごい断絶がある。
aがわかればbが理解できる、というわけにはゆかない。
aが理解出来るようになった時間と同じ時間費やしてもbが分かる保証がない。
こういうこと書いていると親とはいえ、素人が数学教育してていいんか?という気がするが、
他に打っている手が見当たらないので、やっているわけで。
完全にボードゲームで培った共同体感覚の貯金を取り崩している形。
取り崩すという表現はむつかしい壁に当たる度に共同体感覚ゲージが減るから。
この断絶の解決に、同じドリルというよりは
類似の問題を多数訓練する必要があると思ったので、
うーむ、やむを得ないけど俺がドリル作るしかねえのかなあ・・・。
なんとか避けたいわ。一回やるとずっとやらんといかんくなる的な問題で。

というわけでゲームの話題に戻ろう。

●よくみてごらん!?-1

どちらかといえば神経衰弱系。
手番プレーヤーが目を瞑っている間にもう一人のプレーヤーが場札を一枚めくる。
(スタートは5枚)
場札は表裏で微妙に違っている。
蛇口の絵だったら、裏返すと蛇口から水が出ている、とか。
めくられた場札を指摘(もちろん内容込みで)できれば手札から一枚場札に落とせる。
全ての手札を無くしたプレーヤーの勝利。

…が本来のルール。

★観察できた内容
ミスターの神経衰弱の苦手さは半端ないので、本来ルールはまず無理でした。
なので、場札を削って、当たったカードを獲得し、
3枚獲得したら勝利、というルールに変更。

…してもちょっと難しかったので、(おうちの明かりが消えている→ついているという変化)
今度は場札を3枚に削ってトライ。(蛇口の絵→蛇口から水が出ている絵という変化)

…してみても厳しかったようで、いやよくここまで頑張るな。
いやすでに半べそか?
でも一応対象年齢4歳~だからなんらか方法はあるはずだ。
よーし今度は場札2枚…にしてみたところ

「犬がじゅうたんに乗っている!」

と言った。

あー、これだ。これだ!

というわけで、場札を2枚並べる。
そして場札の特徴を言ってもらう。
目を瞑ってもらう。
めくる。
目を開けて…正解!
言わせるの超重要だった。
場札3枚のルール忘れて夢中で2枚セットどんどん並べていってしまった。
結局この方式でほぼオッケーだったので、
次は場札3枚でトライしてもらうかな。
1ゲーム内でここまで発見出来たのって久しぶりだわー。

●キンダーカタン-4

この間盛大に負けてからやる気を大幅に失ったゲーム。
すごろく街作り。
薬がない状態で負けを味わうと刻まれる傷も大きくなるのか。
いやいや、成長に伴って受容する感情の割合が大きくなっているのだと思う。
逃げ腰が本当に多くなってしまった。
戦えるときに戦えるようにしておかないと楽しいことが無くなってしまう。
のだけど、それはストレートに伝えるわけにもいかないし、
訓練、居場所、やっぱし共同体感覚を培っていくしかないんだよなあ。

★観察できた内容
この間負けた。
負けたくないんだけどどうしていいか分からないので迷ってしまう。
と冒頭からネチネチ言われる。いやほんとこういうことしつこいです。
好きなゲームで負けてしまったことが本当に嫌だったんだろうな。
悔しい、に至れば良いんだけど、まだ「嫌」という感情に支配されているな。
といいつつ俺もミスターの「嫌」という感情について考えなければいけない。
「嫌」が突き詰めるともう何もかもから逃げて、しか思いつかなくなるという
漠然とした未来への不安しかないんだけど、
わりと現実的に具体的に落とし込んでいかないと、
本当にミスターが迷ったときに具体的な指針を出せずに
感情だけの同意で終わってしまいそうだから。
前回やって俺が多いに学習したことは、上家がとにかく有利。
ダイス目が1-3しかないのだから、下家は資源取られまくりである。
4人戦だったら適宜完成とかでうまく資源回るんだろうけど、
今後は下家or対面の駒でやろうと決めた。
今回もミスターが負けそうだったので、
終盤に泥棒にはいったときだけ振り直しを特別に許可。
なんとかミスター勝ち越しで、イメージが若干向上した、かな?

●ヤギのベッポ-7

コウモリ(キャッスルフラッターストーン)やる?と聞いたのだが、
今日はこちらかクイズゲーム、ということでベッポになった。
パチンコでベッポを弾いて止まった絵柄のマスまで進むすごろく。

★観察できた内容
たまたま…にしては出来すぎなのだ。
今日のミスターはどうしたのか、一体なにがあったのか。
猛烈に上手かった。
正面エリアきたらほぼ確実に俺の駒は撃墜されていた。
うまくかわすにはこちらが正面エリアをかわすように
駒を進めるしかない、と気がついたときはあと2手番で終了、
みたいな感じだった。
俺もミスターを2回くらい撃墜してたけど、
ミスターはさらに3回くらい俺を撃墜していた。
クローバーも早々に居なくなった。
なんだかわからんが、ベッポ始めて以来のミスターの猛攻っぷりに
ただただ驚いた会だった。
これをもう一度ヤレといっても大変困難なんだろうけど、
テンションとゲームは相関関係があるのは分かるんだけど
今日のは極端だったw

是非フォローしてください

最新の情報をお伝えします

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA