知的障害の子とボドゲを遊んでみる 92

ミスター(息子)のステータス
7歳(小学校二年)
文字…部分的に書ける、読める。
計数…1から順に指を折ればできる。但し20以上は怪しい。
計算…できない(算数の授業はとりあえず数字の書き取り)
会話…語彙が足りない、が、部分的に通じる。

そんなに早い時間に始めたわけでもないのに、今日はなぜか5ゲームもできてしまった。

●ピッチカー

おはじきカーレース。昨日までの隘路偏重がきつかったので、
今日はマニュアル通りのコースを作ってみた。

★観察できた内容
ジャンプ台が難しい。なまじピッチカーだから、
勢いを付けた方がリードできると思い込んでしまう。
タンブリンダイスのときは落っことしたら失格だから慎重だったんだけどなあ。
とくにコースアウトでのペナルティがないのでガンガン進めてしまうから
コースアウト多目。これはどうしようもないか、
コースアウトしなければ早いかというとそんなこともないし。
決着は同着。んぐぐ、ってなってた。
今日は虫の居所が悪かったか、同着に不服であったかいずれかなのか、
片付けを嫌がっていた。といって2ラウンドやるわけでもなく終了。
余ったガードレールで弾いてもらっていたけど、予想外に路面が傷つくので、
別の物でやってもらおうかな…。

●ヤギのベッポ

久しぶりにやる、パチンコ玉でヤギのベッポ(の駒)弾き、止まった絵柄のマスまで進むスゴロク。
ダイスを使わない、ベッポを弾く方向は任意ということで、子供向けなのに案外なガチバトル。
これはそもそも正式ルールでやってたので問題無くできる。
ま、4歳~のゲームだしな、パチンコの威力、磁力が全然4歳無理なんだけどw

★観察できた内容
駆け引きが身についていない。また、ベッポを弾いて相手の駒(か、自分の駒)を弾くと
ベッポに見つかった!ということで振り出しから、となる。
これが難しいらしく、とりあえずガンガン進める。
ベッポの正面を通り抜けるのが、いかなるプレイヤーでも難関なので、
その辺はきちっとミスターの駒を狙撃。
あまりやり過ぎるとミスターがめげると思ったので、適宜手心は加える。
加えるんだけど、ミスターが俺を狙撃しようと頑張ってしまう。
申し訳ないと思いつつ、どうしても勝ってしまう体制になったのでゴール。
もう本当に悔しそうで、泣き出してしまった。
ところで、ゲームに負けて泣き出す、というのは初めての事態である。
今までも俺が勝つことはあるにはあったけど、思惑がずれて、その結果負けて、
そして負けを受け入れて、泣く、というのは無かった。
その変化、ゲームを受け入れて勝敗を受け入れたことが大変喜ばしかったのだけど、
おおっぴらに喜ぶ体制でもないし、かといってフォローしないわけにもいかない。
「負けて悔しい気持ちをとても大切にしてくなさい、その気持ちがあればいつか勝てる」と声がけをした。
今は分からなくても、繰り返すことで経験はきっと溜まるはずだ、みたいなことも言いたかったけど、
あまり言うことが多くても処理しきれないし、実際経験点貯めたのって俺も中学くらいからだし。
でも、ゲームが好きであることは間違いないと思った。
こんだけ、91回もゲームを開催して、それでも尚ミスターがゲーム好きかどうかを図りかねていたので、
この確信で俺のモチベーションも大いにアップした。

●ラビリンス

手動生成ダンジョン探索ゲーム。ルールは昨日同様、手札5枚から好きな順でお宝を目指す、
5枚のお宝を先にとったプレイヤーが勝ち。

★観察できた内容
長いこと手札が一枚のルールでやってきたんでそれが染みついている。
5枚の札から取りやすいの一つ選んで歩けばいいよ、と促しても札と盤面を照合する方法が分かっていない模様。
普通に考えたら札一枚みて盤面みて自駒に近いかどうか判定し…を繰り返せばいいじゃないというこの話、
普通を期待すると予想外の返答が返ってきます。
ミスターは札を一枚しか見ることが出来なかったのは前述の通り。
では5枚見てもいいよ、というと5枚とも見る。
そして…一番上の札と盤面を照合する。
そこで、「どの札が一番ちかいお宝かな?」と言うと、大混乱を来す。
一番上の札と自駒の関係性は分かる。その関係性を破棄して次、が無理。
ASDの子にはわりと禁じ手なんだと思っているが、「どれか」と言うと直近の物事でしか判断できない。
例えば、というか実例であるのが、渋滞の最中に信号だけみて、青になったから進めと激突をサジェストしてくるみたいな。
(車を進めるためには他の車を避けようとかそういう発想はない、青になったら進めるしかない。障害物とかない。)
今日はそこに俺が気がつくので精一杯だったので、ちょっとだけ誘導して進めてしまった。
頭の中で試行錯誤ができない、バッファがないなら、バッファを外に出すしかないか、
例えばホワイトボードに試行錯誤を記述し、そのなかから「どれか」というなら可能かもしれない。
見えていないものに思いを馳せる、我々もきちんと出来るかどうか疑わしいことを、
発達障害児にきちんとやって頂くのは大変ハードルが高い。もう少し工夫しよう。
こんだけ回数やっても未だ工夫。多分一生工夫。

●ウッドマン

ここまでで30分弱しか経ってないので、普段3ゲームのところを
悔しかったところを埋めたいセール?のためにもう1ゲームやろうと提案。
選んでといったらウッドマンが出てきた。微妙に懐かしい。

★観察できた内容
前回までは3回叩けるルールだったけど、こちらも本来ルールに帰着。
一回だけ叩いて良い。ただし幼児ルールも適用。皮を取ったら追加でもう一回叩いても良い。
木の幹マイナス5点は激しすぎるので、マイナス2点で計算した。
幹を取ることになってしまったら皮を2個廃棄にする。
そーっと叩いて、はミスターかなりやれるようになってきた。
成長してそして力加減というものも多少は身についたようだ。
というか常に全力だとこっちが持たぬわw
ミスターは慎重に叩いて、かなりリードをしていたのだが…最後の3皮くらいのところでちょっと強めに叩き、
幹3つ献上でマイナス6点。ここで俺が逆転勝ちしてしまう。
悔しい、またしてもパパに負けちゃった、といっていたがさすがに泣いてはいなかった。
場数と悔しさが比例するのだろうな。

●タイニーパーク

ダイスを振って出目に合わせたタイルを取り、遊園地に敷き詰めていくゲーム。
これもウッドマン並みに久しぶりかも。一時期は毎日やっていたのに。

★観察できた内容
こちらもはなから正式ルールでやっていたのでルールそのものは問題なし。
ただし、いつもは種類別に分けていたタイルをぐちゃぐちゃにおいた。
あと誘導を8割減らした。どのタイルから狙っていくのが正しいか、
場数を踏んで覚えていってほしいので、トライ&エラーを繰り返してほしくて。
さすがにどのタイルが何種類?まで覚える必要はないけど、
振り直しについては是非覚えて欲しいので、そこだけ誘導。
ミスター、ダイスの引きはよろしくて、単体タイルで埋めることが殆どなかった。
結果もそのまま逃げ切ってミスターの勝利。
以前と違って、完成後の遊園地で遊ぶことはなかったし、
ミスター勝利後俺に遊園地を完成させろと促すこともなかった。
おかしいなとは思いつつ、すでに5ゲームもやってるからへとへとなんだろうと解釈し、
本日は終了。

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